【経済学】ニクソンショックとは?なぜ起こった?詳しくまとめました
ニクソンショックとは?なぜ起こったの?
実は、ニクソンショックには2つの種類があります。
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第1次ニクソン・ショック(ニクソン訪中宣言)は、1971年7月15日に発表された、ニクソン大統領の中華人民共和国への訪問を予告する宣言から、翌1972年2月の実際の北京訪問にいたる新しい外交政策をいう。→ニクソン大統領の中国訪問
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第2次ニクソン・ショック(ドル・ショック)は、1971年8月15日に発表された、米ドル紙幣と金との兌換一時停止を宣言し、ブレトン・ウッズ体制の終結を告げた新しい経済政策をいう。→この頁で説明。
このように、第一次と第二次の二つがあったんですね。
一般的にはこの第二次ニクソンショックを指します。
今回は、第2次ニクソンショックについて詳しく説明していきます。
1971年8月、米国ニクソン大統領はドルと金の交換停止を発表しました。
これが、「ニクソン・ショック」です。
これにより、ブレトン・ウッズ体制の中核であった『金本位制による固定相場制』が終焉を迎えました。
☆ブレトンウッズ体制とは?
なぜニクソンショックは生じたのか?
当時の大統領ニクソンは、なぜこれまでの金本位制を廃止したのか?
これには、当時の米国の経済状況が大いに起因しています。
当時の米国といえば、双子の赤字に悩まされていました。
・戦費増大(財政赤字)
・欧州や日本の経済発展(経常収支の赤字)
ここでの財政赤字とは、
(国の収入-国の支出)が赤字になること。
経常収支の赤字とは、
貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支の合計が赤字になることです。
簡単に言うと、(国内へ入ってくるお金)より(海外へ出るお金)の方が多いということ。
ここで話を戻しますと、米国はこれらの双方の赤字にひどく悩まされていました。そのため、米国通貨の価値がみるみる下落していったのです。
米国ドルの価値が下がるというのは何を意味しているのでしょうか。
これは、金の量よりも米国ドルの量が大幅に増えたという状況を示唆しています。
こうなってしまえば、米国ドルをもっているのは極めて危険ですね。
だって金に交換できるかが危うくなっていますから。つまり、金本位制度である金と通貨の対等なトレードができなくなったのです。
これにより、アメリカはこれまでの金本位制を廃止しました。
このことをニクソンショックと呼ぶのです。
ニクソンショックの説明はここまでです。